週末の低山ハイク好きとしては、絶対に見逃せないイベントだった。その名も「森の乾杯フェス」。リュックに愛用のチタンマグをぶら下げて、都心から電車に揺られること約2時間。奥多摩の深い緑に囲まれたキャンプ場に到着した。

会場に足を踏み入れると、すでに焚き火の爆ぜる音と、どこからともなく漂うホップの香りに包まれた。これだよ、これ。この空気感だけで、もう来てよかったと思える。

まずは受付でウェルカムビールを受け取る。もちろん、僕らのアンセム「よなよなエール」だ。まだ明るい森の中で、プシュッと缶を開ける音が響く。
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森の澄んだ空気の中で飲むよなよなエールは格別だ。華やかな柑橘系の香りが、ハイクで疲れた体に染み渡っていく。

今回のフェスの楽しみは、なんといってもフードとのペアリング。会場には何台ものキッチンカーが並び、どれもビールに合いそうなものばかり。僕が真っ先に向かったのは、「森の燻製屋」というブースだ。

注文したのは、目の前で炭火で炙ってくれる「厚切りベーコンのスモークグリル」。これに合わせるのは、僕が一番愛してやまない「インドの青鬼」だ。

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この組み合わせ、衝撃だった。青鬼の強烈な苦味と、ベーコンのスモーキーな脂の旨味が口の中で殴り合う感じ(笑)。お互いの個性をぶつけ合いながらも、最後は見事に調和する。焚き火の煙の匂いも最高のスパイスだ。

日が暮れると、会場は無数のランタンと焚き火の明かりに包まれた。以前、北アルプスで感じたような「言葉はいらない」時間が流れる。

隣のテントのグループと自然と会話が始まり、彼らが持っていたスパイスたっぷりのラムチョップをご馳走になったり、僕らのビーフジャーキーをお裾分けしたり。こういう予期せぬ交流もキャンプフェスの醍醐味だ。

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ただビールを飲むだけじゃない。自然の中で、火を見つめながら、仲間と五感で味わう体験。改めて「外で飲むビールしか勝たん」と確信した夜だった。次はどこの山で乾杯しようか、帰りの電車でもう地図を広げている自分がいた。